BASEBALL IS WAR ?
BASEBALL IS WAR!
この言葉は90年代に活躍したメジャーリーガー
ロジャークレメンスの言葉です。
クレメンス投手はむき出しの闘争心で
火の玉のようなボールを投げる名選手でした。
野球は戦争なんだ!
まさしくクレメンス投手らしい、炎のような言葉です。
クレメンス投手がまだ活躍していた頃、
ぼくの息子は小学生でした。
その頃、ぼくは息子に野球を教えていました。
息子は優しい性格の子でした。
野球をやるには闘争心が足りない。
ぼくはそう思っていました。
だって、BASEBALL IS WAR!だから。
他の選手を押しのけてでも、前に出なくちゃいけない。
遠慮したり、他人を気づかってるようじゃいい選手になれない。
一発やられたら二発やり返すような男じゃなきゃ
野球なんかできるわけがない、そう信じていました・・・。
あれから、随分と時間が経って、
息子は20歳を過ぎ、ぼくは50歳を超えました。
しかも、2011年からのぼくはメンタルプロコーチです。
で、実は、今のぼくにとって、BASEBALLはWARではありません。
BASEBALL はGAMEです。まぎれもないゲームです。
それは、成功と失敗、歓喜と挫折という体験から
チームや団結や絆や、勇気や応援や愛を学ぶゲームなのです。
決して、戦争やケンカの仕方を教わってるわけじゃない。
絶対に勝つという覚悟。
苦しいトレーニングをやりきるモチベーション。
そして、今この瞬間に全力を出しきるというメンタル。
もし闘争心という言葉が必要とされるのなら
それは対戦相手に向けられることよりも、
自らの心を鼓舞する、内側に向けられた闘争心であるべきです。
日大のアメフト部の悲劇・・・。
当事者の彼は、もうアメフトを辞めると言っていました。
高校時代は楽しくて夢中でやっていた
大好きなアメフトをやめなくちゃいけないなんて。
ケガをした選手も被害者ですが、ケガを負わせた彼も被害者です。
スポーツ指導者は今回のケースから教訓を得なくてはいけません。
勝つことは大切です。勝つために本気でやるのです。
そしてさらに、もう一つ目線を上げたビジョンを持って欲しい。
それは、勝ち負けを超えたところにあるビジョン。
選手たちの人間的な成長を目指すビジョン。
スポーツは、人を成長させるためのレッスン、学びの場であるということ。
ぼくの夢は日本中の子供達をワクワクさせること。
そのためには、ワクワクしている大人が必要です。
やっぱり、WARじゃなくてGAMEでいいよね。
そっちの方が、断然ワクワクするからね。
あえて、世界一の名投手に反論することにしました。
クレメンス投手、ごめんなさい。
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