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スポーツコーチのみなさん、「怒る」「教える」「やらせる」の指導法をやめませんか?

昨日のスポーツニュースで、久々に長嶋さんの姿を見ました。

横浜DeNAベイスターズの監督になった中畑清さんの就任記念パーティでのこと。

長嶋さんの隣には松井秀喜選手もいて、長嶋さんは楽しそうでしたね~

また、中畑清さんのスピーチの際、彼の後ろにコーチ陣が整列していました。

その中のひとりに、白井一幸コーチの姿が見えました。

白井さんは、80~90年代に活躍した日本ハム・ファイターズの名内野手。

駒沢大学出身で、同じ大学の先輩である中畑さんとは旧知の仲です。

現役を引退してからの白井さんは、メジャーリーグの名門NYヤンキースで

コーチ業を学び、日本に戻ってからは北海道日本ハムの2軍監督を経て、

ヒルマン監督時代の1軍ヘッドコーチも務め、日本一に輝きました。

そして、白井さんは日本のプロ野球にコーチングを導入した第一人者なのです。

Photo

白井一幸さんの著書「メンタル・コーチング」は野球にとどまらず、

あらゆるスポーツに応用できるコーチングスキルが満載です。

もちろん、スポーツの枠を超えて、ビジネスコーチングにも効果大です。

特に、指導者に、はびこる3つの悪習慣「怒る」「教える」「やらせる」の

逆効果を論理的に解りやすく説いてくれています。

みなさんには、こんな信念や思い込みはありませんか?

「怒るコーチのほうがヤル気があるコーチだ・・・!」

「怒鳴り散らしている監督こそ熱血監督だ・・・!」

本当にそうでしょうか?怒るコーチは本当にいいコーチですか?

あなたの現役時代を思い出してください。

「何やってんだ!なんでできないんだ!下手くそ!」

こんな叱責を受けた経験はありますか?その時の気持ちはどうでしたか?

ミスを責められて、あなたのスキルは向上しましたか?

ミスをした選手を怒る言葉で迎えたら、それは次のミスを呼ぶだけです。

コーチの目的は選手をよくすることです。

コーチの頑張りぶりを見せることでは決してないはずです。

なのに、多くのスポーツ指導者が、自分の頑張りをアピールします。

「自分はこんなに一生懸命なのに、選手たちがついてこない」

「頑張り」には、良い頑張りと悪い頑張りがあるんですね・・・。

白井さんは、日本ハムの2軍監督時代に、ある決意をしたそうです。

それは、「結果で選手を怒らない」ということです。

エラーや三振を責めないから、最初は指導が甘いと叩かれたそうです。

ところが、結果を責められない選手は、のびのびとプレーするようになりました。

いつのまにか、選手たちのパフォーマンスが上りはじめました。

就任2年目からは、常時優勝争いをするチームに成長したそうです。

そのかわり、全力プレーをしない選手には容赦しません。

選手の自主性を重んじる指導法は、実はめちゃくちゃ厳しいのです。

やる選手とやらない選手の差は広がる、しかも言い訳のしようがない。

「自分でコミットしたこと以外、行動しない」というコーチングの原理が活きています。

やらされた練習は身にならないものです。

しかし、自主的に取り組んだ練習は、選手の血となり肉となります。

コーチの仕事は、選手たちが勝手に練習してしまう心の状態をつくること。

そして、気がつくと上手くなっている。それに尽きるのではないでしょうか。

まずは、「怒る」「教える」「やらせる」指導法から抜け出すことです。

①「結果に対して怒らないこと。但し、全力で準備していない選手には厳しく」

②「選手が聞く耳を持つまで待つこと。試行錯誤を見守ること」

③「やらせる練習は効果なし。選手が自主的にやる練習だけが結果を出す」

スポーツチームの指導者のみなさん、

あなたのチームに、ぜひ、コーチングを導入してみませんか?

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コメント

数年前に、自分がこの内容を見たら相当ショックを受けたろうな。

いや、理解できなかったかもしれません。

鬼監督を超えて、ただのゴリラでしたね。

「自分のやり方が正しい!」
「自分の実力だ!」

なんて思ってました。

ミスには厳しく、完璧を求める。

ドラミングの毎日。

そんなゴリラには、誰もついてきません。

未だにゴリラの変貌がチラチラ出ますけどね。

ゴリラは嫌だ!
早く人間になりたい!

そんな思いを毎日意識して生きています。

「ゴリラに、エサを与えないで下さい!」

目の前の看板が1日でも早く撤去される様、日々リンゴを食したいと思います。

「エサの最中、オリから離れて下さい!リンゴ、糞を投げてくる場合があります!」

投稿: 三村 | 2012年1月22日 (日) 07時13分

①「結果に対して怒らないこと。但し、全力で準備していない選手には厳しく」
②「選手が聞く耳を持つまで待つこと。試行錯誤を見守ること」
③「やらせる練習は効果なし。選手が自主的にやる練習だけが結果を出す」

Q:①の「全力で準備していない選手には厳しく」とありますが、「厳しく」とは具体的にどのように厳しくするのでしょうか?「怒らない」「教えない」「やれせない」とありますが、練習でも怒らない、教えない、やらせないでは何も出来ません。言っていることが矛盾しているように思うのですが、いかがでしょうか。

 また、おっしゃっていることは聞こえは良くかっこいいのですが、現実はそんなかっこいいものではないように思います。仲良しスポーツクラブであるなら、おっしゃるようなコーチングで良いと思いますが、結果が求められる勝負の世界ではここで述べられているコーチングが万全とは思えませんが...
 全日本シンクロナイズドスイミングの井村監督の講演を聞いたり、著書も読みましたが、ここで唱えられているコーチングとは真逆の指導法のように思います。また、過去の色々なスポーツの名監督・コーチたちの指導法を見聞きした時に、ここでおっしゃっているコーチングとはかけ離れた内容であると思いますがいかが、どのように思われますか。

投稿: | 2017年8月 2日 (水) 12時02分

8月2日にコメントしてくれた方へ
ありがとうございます。
白井さんの本は読まれましたか?
白井さんはプロ野球という厳しい世界で実績を上げた方です。
その人があえて『怒らない、教えない、やらせない」という
指導法を提唱するのは、ちょっと驚きますね。
私自身、メンタルコーチとして野球だけではなく
様々なスポーツチームと関わってきました。
あなたと同じように悩まれている指導者はとても多いと思います。
「厳しい指導」とはなんでしょうか?
厳しい=怒る・・・はちょっと違うかもしれません。
僕は、厳しさとは「あきらめない」ことだと思っています。
指導者が選手の可能性を絶対にあきらめないこと。
「この選手は使えない」とあきらめないで
「この選手の可能性を引き出すには?」
「この選手の良さを活かすには?」という姿勢で対峙することだと思います。
井村監督や名監督さんの中には違う指導法をする方もいますね。
方法は一つだけはないので、参考にするのは賛成です。
もし、あなたがスポーツ指導者なのであれば、
特に子供達の指導をしているのなら、
ぜひ、コーチングを学んでみることもオススメです。
スポーツを通して、素晴らしい若者をどんどん育成していきましょう。
よろしくお願いします。

投稿: つむちゃん | 2017年9月15日 (金) 10時25分

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